南高梅の名前の由来

南部町と南部川村は日本一の梅の産地です。
南部川村だけみても、梅林の面積は1200ha、生産量は年間2万tにも達します。そして、その7割を占める品種が、梅干し用の最高級品といわれる南高梅です。皮が柔らかく、果肉が厚く良質なことから、ふっくら美味しい梅干しができあがる南高梅。日本一の産地を支えるこの梅は、長年にわたる調査研究の末、トップブランドとして確立されました。

 

南高梅が登場したのは昭和20年代。それまで各農家でばらばらだった梅の品種を統一しようと、優良母樹調査委員会が昭和25年に発足。村内に100種類以上ある梅の中から5年の歳月をかけて最優良品種を選抜した結果、最も風土に適した高田家の梅が優良であることが確認されたそうです。そして昭和40年には南部高校と高田梅の頭文字をとり、「南高梅」と命名、農林省に種苗名称登録。母樹を接木で増やし、在来種に比べ、豊凶の差が少なく安定収穫、安定収入につながることから梅農家に好まれ、村内全域に栽培されるようになりました。

 

現在、このたった一本の母樹から増やされた南高梅は、現在南部川村で生産されている梅の7割を占めています。なぜ7割かというと、同じ南高梅同士だと交配せず、実を結ぶことができないためです。他の品種の花粉が必要になり、しかも人の手で受粉させるわけにもいかないので、ミツバチに手伝ってもらっているそうです。

 

梅農家にとってその年の収穫量が決まる2月中旬。梅畑のあちこちに置かれた蜂箱へ蜜を運ぶミツバチが、蜜を求めて花から花へ飛び回りながら受粉を行います。そして梅の花が散る頃には小さな梅の実がぶら下がり、暖かい日差しを浴びながら、梅の実が日一日と大きく成長する時期が3月~5月。この頃になると、梅畑の下草狩りや果肉の多い大きな実が育つように肥料が撒かれたり収穫に備えた準備が始まります。6月になると、大きく育った梅の実がたくさんついた枝は、その重さで垂れ下がるようになります。そして、梅の実に南高梅独特の紅がさすようになった頃に収穫が始まります。